2021年7月21日更新

インターネット通販や、ヤフオク・メルカリなどの個人売買サイトを通じて、エアーコンプレッサーを購入される方が年々増えているように感じます。そんな方から「ブレーカーサイズを教えてほしい!また、ブレーカまでどの位の太さの電線を用意しないといけないのか分かりません!」といった疑問のお声をいただきます。

今回のブログ記事では電線の太さ・ブレーカーサイズの選定について記載します。

詳細についてはメーカーの取扱い説明書にも記載されていますが、よくお問合せをいただく、0.75KW(1馬力)から、22KW(30馬力)までのものを表に纏めましたので、よかったら参考にされてください。

動力の場合は必ずモーター毎にブレーカーを設置されてください。また、ブレーカーは「漏電遮断器付きブレーカー」を選ばれてください。

漏電遮断器とは簡単に言うと、モーター過負荷や短絡などの要因で二次側の回路に異常があった場合に開放し、一次側からの電源供給を遮断する装置です。コンプレッサーを保護する為に必要な装置です。

電動機
出力
kW
電線
最小太さ
sq
アース線
最小太さ
sq
ブレーカー
設定値
A
ブレーカー
サイズ
A
0.752.02.0 10
1.52.02.0 7.110
2.22.02.0 1016
3.73.53.5 1625
5.55.55.52532
7.58.08.03375
1114.014.045100
1522.022.060125
2230.030.090150

sq(スケ)は(square:スクエア 面積)のことです。

※内線規定により適切な配線工事を行ってください。過負荷保護装置を設置してください。
※配線太さ、保護装置の一覧表(配線長さ30m以下、これを超える場合は、1ランク太くしてください。
※配線は必ず保護管を使用し、配線が雨・オイル等にぬれないようにしてください。
※漏電・静電気等による事故防止のため、電気設備に関する技術基準に準じ、特別第三種設置工事をする義務があります。

この表はあくまで参考程度にされてください。詳細は取り扱い説明書などでご確認ください。

配線をするときの注意点

1.電気工事は、電気設備技術基準および内線規程に従って行ってください。
2.電源には、必ず元電源開閉器または手元ブレーカと漏電遮断器を1台ごとに設置してください。漏電遮断器は、漏電や過電流から圧縮機を保護する装置ですので、電源スイッチとしての目的では使用しないでください。圧縮機の点検・整備の際は、元電源開閉器または手元ブレーカにて必ず電源をOFFしてください。
3.必ず接地(アース)工事を行ってください。接地(アース)はD種設置工事を行ってください。

注意事項

1.細い電線や長すぎる配線を使用しますと、電圧降下が大きくなり、圧縮機が回転しない場合がありますので、ご注意ください。電圧降下が2%以内になるようにしてください。
2.インバータおよび発電機など電圧が不安定となる電源での運転は絶対に行わないでください。

長年ご使用の『低圧進相コンデンサ』は発火の危険性があります。

1975年(昭和50年)以前に製造された「低圧進相コンデンサ」は、すでに寿命がきており、場合によっては火災に至る危険性がありますので、早急にお取り外し、お取替えをお願いします。
(製造年は、コンデンサ正面に貼られた銘板をご確認ください)

電気工事士等資格不要の「軽微な工事」とは(経済産業省):https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/files/1-3keibi.pdf

文責:有限会社大西エアーサービス 大西健

大西健

コンプレッサ修理屋/大西エアーサービス

この記事を書いた人

大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/

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