圧力スイッチの役割や、設定圧力の変更方法を知りたい方へ

コンプレッサ修理屋

レシプロコンプレッサーを使用していて、工場内での圧力が少し弱い気がする。自分たちで圧力の変更が可能か知りたい。また、部品が入手できる場合は、自分たちで交換や修理が可能かも知りたい。と考えていませんか?

本記事では、下記の内容を解説します。(2021年7月30日更新)

私はコンプレッサーの修理屋です。福岡県を拠点に日々修理やメンテナンス、オーバーホールをしています。今回は、タンクマウント型のレシプロコンプレッサーでの圧力変更についてです。スクロール機やスクリュー機に関しましては、基本的に基盤操作になりますので、個々のメーカで変更方法が異なります。取扱い説明書をお持ちでしたら、1度ご確認ください。万が一、取説を紛失してしまった場合は、弊社までご連絡ください。有料になりますが、入手可能です。

・そもそも圧力スイッチには、どんな役割があるのか!?

圧力スイッチには、設定した圧力になったときに、接点信号を出力して、コンプレッサーを停止させ、また再起動圧力になったときに、接点信号を出力し、エアーコンプレッサーを起動させる機器です。

・圧力スイッチの調整方法

【重要】設定圧力を、圧力スイッチで変更するもの、基盤操作で変更するもの、その違いとは

一般的にレシプロコンプレッサーのタンクマウントタイプは、圧力スイッチ上部のネジを調整することで設定圧力を変更することができます。その他、箱型レシプロコンプッサーやスクロール機、スクリュー機などのエアーコンプレッサーの場合は、基盤操作で設定圧力を変更することが可能です。

【重要】コンプレッサー銘板に記載されている最高使用圧力以上に、絶対に圧力変更はされないでください。空気タンクを破裂させる大事故に繋がります。

圧力スイッチの調整方法は、圧力スイッチのカバーを取外し、上部のマイナスネジを右又は左回しにすることで、設定圧力を変えることができます。元の位置を忘れないように、マイナスネジを触る前にマジック等で印を付けられることをお勧めいたします。

一般的にマイナスネジを反時計回りに調節すことで上限圧力を上げることができます。時計回りに調整すことで上限圧力を下げることが可能です。圧力スイッチには、“プラスとマイナスのマーク” が記載されています。注意して作業をされてください。

圧力変更を行う前に、必ず現状の上限圧力と下限圧力を確認してください。長年使用しているエアーコンプレッサーの場合、圧力ゲージに狂いが発生していることもありますので、プレッシャースイッチの調整ネジをさわる前に、エアーコンプレッサーの残圧を完全に抜き“ゲージの針に狂いがないか否か”の確認を行なってください。圧力計の針に狂いがある場合は、圧力ゲージのうえ、圧力スイッチの調整をされてください。圧力ゲージはホームセンター等でも購入する事ができます。

YOUTUBE 「圧力スイッチの調整方法」

・圧力スイッチは清掃や点検ができますか?

圧力スイッチのカップを取外し、内部のゴミを清掃除去することが可能です。圧力スイッチは消耗部品ですので、定期的な交換が必要です。部品のお求めは、販売店やコンプレッサ修理店へご相談ください。私の経験上3年〜5年周期で圧力スイッチからエア漏れを起こしたり、接点不良が発生しているように感じます。圧力スイッチを交換される際は、マグネットスイッチや電磁弁も一緒に交換されるとよいでしょう。接点の入り切で連動している部品ですので、同時期に壊れやすいからというのが理由です。

・圧力スイッチからエアー漏れがある場合

圧力スイッチも長年使用すると付け根部分が腐食しエアーが漏れっぱなし又は、コンプレッサーが昇圧しないなどのトラブルが起こります。

圧力スイッチからシューという音がしたら、エアー漏れです。その場合、圧力スイッチ自体の寿命ですので、早期の交換をお願いします。最悪の場合、昇圧し続け、コンプレッサーの破損または、タンクの破裂など大事故になります。

・圧力スイッチ選定の注意点

実際に使用しているエアーコンプレッサーの純正品を注文されることが間違いないです。購入先や販売店へご確認ください。メーカー供給を終えている機種の場合は、圧力スイッチ上部に記載されている 圧力設定値 “例:0.74〜0.93” 、接続口径、電圧・電流、接点数をお調べのうえ、コンプレッサ修理屋までご相談ください。

まとめ

今回のブログ記事では、圧力スイッチの調整方法についてお伝えしてきました。昇圧させることは危険と隣り合わせの作業になりますので、少しでも作業に不安を感じられた方は、プロへ依頼されてください。この度は、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

文責:有限会社大西エアーサービス 大西健

大西健

コンプレッサ修理屋/大西エアーサービス

この記事を書いた人

大西エアーサービスのウェブサイト制作・運用担当。2007年よりコンプレッサ修理屋として働いています。以前の職種は洋服のパタンナーアシスタント。世界中の美術館を巡ることが趣味のひとつです。お客様の想いに耳を傾けながら、生産現場が止まらないように、コンプレッサー運用のお手伝いをしています。“迅速”かつ“丁寧”がモットーです。
コンプレッサ修理屋「大西健」の挨拶文はこちら→https://www.onishi-air.jp/office/

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